「ハカる行動学」とは何か?
正直なところ、めちゃめちゃ良かったです。読んでよかった、そう思える本でした。
この本が教えてくれるのは、「ハカる(図る・計る・量る)」という行動の本質とその力。
日常の中で「ハカる」ことがどれほど大切で、私たちの意思決定や問題解決にどれだけ影響を与えるかが、驚くほどクリアに伝わってきます。
そして読んでいるうちに、「これだ!」と納得せざるを得ませんでした。
さらに面白いのは、「ハカる」力が単に論理的な思考を強化するだけじゃなく、創造性や柔軟な思考を引き出してくれるところ。この力を手に入れると、まるで新しい魔法を覚えたような気分になります。
本書では「ハカる」をテーマに、その重要性と実践的な方法が丁寧に解説されています。
読んで感じたことや学んだことを、ここに備忘録として残しておきたいと思います。
「ハカる行動学」の核心とは
「ハカる」の基本、それは「枠組み」を作ること。
具体的には、「軸」「目盛り」「組み合わせる」という3つの要素がポイントになります。
まず、何をハカるのか、その「軸」を決めるところから始まります。
そして、その軸に沿って、どんな単位やスケール(=目盛り)でデータをまとめるのかを考えます。最後に、集めたデータを「組み合わせる」ことで、全体像が見えてくる。
これが「ハカる」のプロセスです。
このシンプルな流れの中には、発見や気づきの種がたくさん潜んでいるんです。
それを見つける瞬間がたまらなく面白い。
「ハカる」力とはこれまでを違ったものを対象にこれまでとは違った方法で測定し組み合わせて、インサイトを絞り出すための力だ
(『ハカる行動学』著:三谷宏治、ページ番号:23)
インサイトとは、「隠れた本質を見抜く」ことを意味する言葉です。
その瞬間はまるで、霧の向こうに隠れていた景色が一気に広がるような感覚がする。
チャレンジするときの「ハカる」
新しいことにチャレンジするとき、何を「ハカる」べきなのでしょう?
私は以下の通り解釈しました。
モノではなく、「ヒトをハカる」。
人の心や行動、つながりを理解することがスタートです。
頭の中だけで考えるのではなく、「作ってハカる」。
実際に手を動かし、試行錯誤することで得られる気づきがある。
旧来の仕組みにとらわれず、「新しいハカり方を創る」。
発想を広げ、独自の方法で未来を切り拓いていくのです。
モノではなく、「ヒトをハカる」
頭の中だけで考えるのではなく、「作ってハカる」
旧来の仕組みにとらわれず、「新しいハカり方を創る」
(『ハカる行動学』著:三谷宏治、ページ番号:27)
「ハカる」という行為が持つ可能性に気づけば、新たな挑戦の一歩が、もっと楽しく、もっと力強いものになるはずです。
本書では、一例としてドラクエとFFという二大ゲームシリーズを比較しながら、インサイトの重要性を示しています。同じシリーズ番号で比較すると、ドラクエの方が売上本数で上回る傾向があります。しかし、リリース時期を年表に並べてみると、FFの方が「発売間隔が短い」ことに気づくのです。
そして、この「発売間隔」と「販売本数」という2つのデータを組み合わせてみると、新たな視点が生まれます。
短い間隔でリリースを続けるFFは、もしかすると会社への売上貢献度がより高いかもしれない。
そんな結論が導き出されるのです。
このように、データをただ見るだけではなく、組み合わせて隠れた本質を見抜くこと。
これが、インサイトを得るプロセスの魅力であり、可能性なのです。
最後に
今回ご紹介した内容はほんの一部。本書では、さらに濃く、そして驚くほどわかりやすく「ハカる」について説明されています。
特に、新しいことにチャレンジする際の「ハカる」は、仕事で新しいアイデアを考えなければいけない場面で、とても役立つ指標になります。正直、私自身も毎回頭を悩ませているので、これを活用すれば少しでも楽になればいいな…と密かに期待しています(笑)。
本書を読み終えた今、次の仕事が少し楽しみ?になってきたのは、きっとこの「ハカる」のおかげかもしれません。
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